現場の状況を把握し必要なツールを導入していく

次に、ユーピーアール コネクティッド事業本部 ICT事業部 目黒 孝太朗氏より「HACCP×IoT 温度監視と帳票作成はIoTでラクできる」と題し、HACCP義務化に伴い現場で行わなければならない作業に対してどのように対策を打っていくか、といった話がなされた。
まず目黒氏は、HACCPに対応するためには「異物混入」「食中毒」「アレルゲン」の3つを抑えていかなければならないと話す。
その際、認証をとったり、チームを組まなければならないわけではなく、まずは各種記録をつけなければならないという。
それが手書きであっても問題はないが、食中毒などの問題発生時の現場の状況を見ると、大抵が忙しい時に起こることが多く、記録をしている暇がないのが現状なのだという。
そこでユーピーアールでは、UPR HACCPという「温度監視」と「帳票」がタブレットで管理できるパッケージの提案を行なっている。

冷凍庫、冷蔵庫、陳列棚・ショーケースなどの自動温度監視を行う。温度変化は履歴としてグラフで確認でき、温度が設定温度から逸脱したときには担当者にメールで知らせてくれるというものだ。
データの閲覧・データ入力はタブレットからでき、提出が必要な帳票を作成することができる。
しかし問い合わせはくるものの、導入することにより直接「売り上げが上がる」、「人件費が削減できる」といった費用対効果が小さく、なかなか導入されないのが現実だという。
発売当初は自動で温度を計測できることをメインに打ち出し、HACCP対応もできるという売り出し方をしていた。しかし現在では衛生管理担当者が各店舗に回って衛生管理をしているか確認に行っている手間を、電子化しデータで管理することによって、交通費や時間削減ができるという売り出し方に変更しているという。
また、輸配送での食品管理の問題についても語られた。食品を扱う倉庫は食品衛生法で分類すると営業許可が必要だが、輸配送は対象外であるため、運んでいる時の管理の問題で食中毒が起きたとしても現在では飲食店の責任になってしまうという。
一部の企業では、自社でトラックを保有し管理しているところもあるが、大抵の食品製造会社はトラック事業者に外部発注している。
その際トラックの清掃管理について注目されており、ユーピーアールでは清掃管理の可視化を行なっている。
トラックを清掃している姿を写真に撮ってもらい、メール本文にナンバープレートを記載する。それを決まったメールアドレスに送るというものだ。
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