「思いがけなさ」を数学的に落とし込む難しさ
小泉: システムの面ではどういったところが難しかったですか。
岩本: 現段階ではまず選んだ3枚の写真がどういった特徴を持っているか、ということを3枚それぞれにスコアをつけて判定するモデルを作り、我々が持っているプラン情報というものにも、各プランたちがどういった特徴を持っているかというモデルを作ります。
そして選んだ写真のスコアと旅行プランのスコア、相互のスコアが近いものを提示しているのですが、ユーザーがその結果に対してどこまで良いと思うかという点をチューニングしていって、パラメータを変えていくのが難しい点です。
また、現状のサービスには実装していないのですが、選んだ画像に対してどういうプランを提示するかというアルゴリズムを作っている最中ですがまだまだ改善の余地がある段階です。
小泉: ある人にとっては意外性のある面白いプランだと思っても、ある人にとってはハマらないということですね。
人が作っている現段階のアルゴリズムであれば、人から見てある程度想定がつく結果に結びついているのが、写真側とプラン側の両方を機械学習させてスコアでマッチングさせるということですから難しい点もありますよね。
岩本: そうですね。intripとしては今回「思いがけない」というコンセプトを入れているので、その「思いがけなさ」をどうモデルに入れていくか、どうパラメーターとして作っていくかは課題です。

小泉: 思いがけないということをどのように数学的にパラメーターに落とし込むのかが全く想像がつかないですね。
岩本: 私たちとしてもそこに絶対的な解があるわけではなく、試行錯誤をしている段階です。
小泉: 使う人が増えれば増えるほど完成度も上がっていきそうですね。
岩本: そうですね。あとはプラン自体の質の向上と量を増やしていきたいと思っています。そしてプラン自体もアルゴリズムで自動生成していくということも今後やっていきたいと思っています。
小泉: アクティビティとホテルと移動といったことを現段階ではセットで提案しているところをバラバラにしてパラメーターをつけていくということですね。
岩本: パラメーターの数も膨大になりますのですぐに実装できる話ではないのですが、今後の展望として考えています。
小泉: 機械学習というのは一度行ったことを覚えていて、同じ、または似たような場所やプランを提案してくるのが一般的ですから、「思いがけなさ」を機械学習させるというのは面白いですね。
始めにパラメーターを分けなくてはいけないのが大変ですがそこを乗り越えればパーソナルプランというのも実現できそうですね。
岩本: intrip上のユーザーの行動履歴やプランに対する嗜好性、過去の購入履歴といったデータをうまく活用していけば個人に特化したプランも不可能ではないと思っていて、いずれそういう世界の実現を目指して開発を続けていきたいと思っています。
小泉: 本日はありがとうございました。