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  • ルネサス、高速でリアルタイム制御が可能なEtherCAT通信対応の産業用MPU「RZ/T2L」を発売

    ルネサス、高速でリアルタイム制御が可能なEtherCAT通信対応の産業用MPU「RZ/T2L」を発売

    ルネサス エレクトロニクス株式会社(以下、ルネサス)は、従来より高速・高精度なリアルタイム制御が可能かつ、産業イーサネット通信のEtherCATに対応する産業用MPU(マイクロプロセッサユニット)「RZ/T2L」を発売、量産を開始した。

    RZ/T2Lは、上位製品であるRZ/T2Mのハードウェアアーキテクチャを継承しつつ、成長著しいEtherCAT通信に重点を置いている。これにより、ACサーボモータなどに要求される高速処理や高いリアルタイム性を実現しながら、RZ/T2Mに比べ最大50%の小型化を図った。RZ/T2Lは、従来のファクトリオートメーション(FA)分野だけでなく、EtherCATの活用が進む医療機器やビルディングオートメーション(BA)など幅広い分野のリアルタイム制御に適するとした。
    ルネサス、高速でリアルタイム制御が可能なEtherCAT通信対応の産業用MPU「RZ/T2L」を発売
    また、CPUとして最大動作周波数800MHzのArm Cortex-R52と、イーサネット通信用に市場実績のあるBeckhoff製EtherCATスレーブコントローラを搭載した。全てのRAMは産業用で求められるECC(エラー訂正)機能付きとなっている。CPUに密結合した大容量メモリ(576KB)により、キャッシュメモリの使用で起こる実行時間のブレを低減し、確定的な高速応答処理を実現する。

    角度センサ用のマルチプロトコル・エンコーダ・インタフェース(I/F)や、ΔΣインタフェース、A/Dコンバータなどの周辺機能も搭載されている。これらをCPU直結の低遅延専用(LLPP)バスに配置したことにより、従来より高速かつ高精度なリアルタイム制御を実現する。

    さらにRZ/T2Lは、ルネサスとして最もハイエンドなモータ制御用MPU「RZ/T2M」のCPUや周辺機能、内部バスなど、同じアーキテクチャを採用しており、RZ/T2Mと同等の高速、高精度なモータ制御が可能だ。また、RZ/T2LのFlexible Software Package(FSP)やソフトウェア開発環境はルネサスのRZファミリMPUやRAファミリMCUで使用されているものと互換性があるため、ソフトウェア資産の流用が容易となる。これらにより、ユーザがスケーラブルな製品展開をする際の開発工数とコストを削減する。

    産業機器では、機能安全を実現するための処理がますます増大している。そこで、高性能なRZ/T2Lを機能安全マイコンとして使用することにより、多くの機能安全処理の実現が可能だ。ルネサスは、自己診断ソフトウェアや、二重化システムを実現するSIL3 システムソフトウェアキットなどを2023年中に提供するとしている。これらを使用することで、ユーザは機能安全システムの開発期間や工数の削減が可能だ。

    また、RZ/T2Lはセキュアブート、セキュアファームウェアアップデート、JTAG認証、ユニークID、暗号アクセラレータなどの各種セキュリティ機能をサポートしており、ユーザのプログラムの流出や改ざんのリスクを低減する。ルネサスは、セキュリティソリューションとしてセキュリティソフトウェアパッケージを2023年5月より提供する。

    RZ/T2Lの発売と併せて、ルネサスは、RZ/T2LとパワーマネジメントIC、フォトカプラ、ΔΣモジュレータ、EEPROMなどの様々なルネサスのデバイスを組み合わせ、モータ制御とEtherCATを統合したACサーボソリューションを提供する。同ソリューションのリファレンスデザイン、ガーバーファイル、サンプルプログラムコードを提供することにより、ユーザの製品開発を加速させる。

  • ルネサス、プロトタイプ設計をクラウド上でソフトウェア開発しハードウェアに展開する「クイックコネクトスタジオ」を提供

    ルネサス、プロトタイプ設計をクラウド上でソフトウェア開発しハードウェアに展開する「クイックコネクトスタジオ」を提供

    ルネサス エレクトロニクス株式会社(以下、ルネサス)は、クラウド上で開発したソフトウェアをハードウェアに展開するIoTプラットフォーム「クイックコネクトスタジオ」を開発し、2023年3月1日より提供を開始した。

    クイックコネクトスタジオのベースとなっているクイックコネクトIoTは、PMOD、Arduino、MIKROEなどの標準インタフェースを備えたハードウェアのプラットフォームだ。

    エンジニアは、標準コネクタを使用して、クラウド上のマイコンボードに、センサや通信ボードなど機能ブロックをグラフィカルに接続することで、ソフトウェアを生成、コンパイルし、ハードウェアで動作検証することが可能だ。

    これにより、ルネサスのデバイスやツール、開発ワークフローに関する知識が無くても、プロトタイプを設計・検証することができる。

    「クイックコネクトスタジオ」の第一弾は、RAマイコンと各種センサやコネクティビティ機能で、順次対応デバイスを増やす予定だ。

    将来的にはルネサスだけではなく、大手クラウドプロバイダ、サービスインテグレータ、オープンソースコミュニティのリーダなど、さまざまなパートナ向けにも拡張・展開していくとしている。

    なおルネサスは、「クイックコネクトスタジオ」のデモを、3月14日〜16日までドイツのニュルンベルクで開催される「embedded world 2023」に出展する。

  • ルネサス・フィックスターズ、AD/ADAS向けAIソフトを車用SoCに最適化するツール共同開発

    ルネサスエレクトロニクスとフィックスターズは、AD(自動運転)とADAS(高度運転支援システム)向けソフトウエアをルネサスの車載用SoC(システム・オン・チップ)「R-Car」に最適化し、高速にシミュレーションできるツール群を共同開発したと発表した。

    R-Carに最適なネットワークモデルを生成するツール「R-Car NAS(Neural Architecture Search)」、ネットワークモデルをR-Car用にコンパイルするツール「R-Car DNN Compiler」、コンパイルしたプログラムを高速にシミュレーションするツール「R-Car DNN Simulator」を開発した。

    「R-Car」用にAIソフトウエアの開発サイクルを短縮するツールを開発
    「R-Car」用にAIソフトウエアの開発サイクルを短縮するツールを開発

    「R-Car NAS」は、R-Carに搭載されているCNNアクセラレータやDSP、メモリを効率よく利用するような深層学習ネットワークモデルを生成するツール。ツールを使うことで、R-Carに対する深い知識と理解がなくても、認識精度や処理時間の要件を満たす軽量なネットワークモデルを早期に開発できる。

    「R-Car DNN Compiler」は、最適化したネットワークモデルを、R-Carの性能を最大限活用できるようにプログラム変換するコンパイラ。「CNN IP」を使って高速に実行できるプログラムに変換。高速・小容量なSRAMを最大限活用できるようにメモリの最適化を行う。

    「R-Car DNN Simulator」は、プログラムの動作検証を、R-Carの実際のチップを使わずに、パソコンで高速に実行できるシミュレータになる。ツールに利用することで、R-Carと同等の演算結果を得ることができる。

    モデルの軽量化やプログラムの最適化を適用する過程で推論処理の認識精度が劣化することがあった場合でも、すぐにネットワークモデル開発にフィードバックを図ることで、開発サイクルを短縮できる。

    2社は、今後も共同ラボ「Automotive SW Platform Lab」の活動を通じて、ディープラーニング(深層学習)向けソフトウエア開発と、学習したネットワークモデルを継続的にアップデートすることで認識精度性能の維持と向上ができる運用環境の構築に向けた技術開発を行っていくとしている。

  • ルネサス、セルラーLTE Cat-M1対応IoT開発プラットフォーム「クラウド開発キット」を発売

    ルネサス、セルラーLTE Cat-M1対応IoT開発プラットフォーム「クラウド開発キット」を発売

    ルネサス エレクトロニクス株式会社(以下、ルネサス)は本日、セルラーLTEを使ってクラウドと接続するIoT機器の開発に向けて、「クラウド開発キット」の発売を発表した。

    「クラウド開発キット」には、LTE Cat-M1仕様に対応したIoTモジュール「RYZ014A」を搭載しており、32ビットマイコンRAファミリ用の「CK-RA6M5」とRXファミリ用の「CK- RX65N」の2種類を用意。

    それぞれに搭載されている32ビットマイコンRA6M5とRX65Nには、高いレベルのセキュリティ機能が搭載されており、信頼性の高いソフトウェアコンポーネントも提供する。

    さらに、複数のセンサもあらかじめ搭載しているため、ユーザは複雑な回路設計やソフトウェアスタックを独自に開発することなく、センサデータをLTE経由でクラウドに送信することができる。

    これらにより、ゲートウェイなしでマイコンとクラウドサービスに接続することが可能だ。

    「クラウド開発キット」は、アマゾン ウェブ サービス(AWS)や他のIoTサービスなど、グローバルなクラウドサービスプロバイダへの接続が可能。

    AWSのFreeRTOSに対応しており、基本ソフトウェア一式は、CK-RA6M5はフレキシブルソフトウェアパッケージ(FSP)、CK-RX65NはRXドライバパッケージ(RDP)として提供される。

    ユーザは、AWSのプラットフォームAWS IoT Coreに接続することにより、AWSの多くのクラウドおよびIoTサービスにアクセスし、データ分析やIoTデバイス管理を行うことができる。

    また、同一の開発プラットフォームでRAファミリのRA6M5とRXファミリのRX65Nをサポートする製品で、一貫したユーザエクスペリエンスを提供。

    CK-RA6M5とCK-RX65Nは、同一のハードウェアとソフトウェアの機能を持ち、共通のダッシュボードUIで、リアルタイムにクラウドデータにアクセスすることができる。

    さらに、Cat-M1無線モジュールRYZ014Aによる通信に加え、Cat-M1ネットワークが利用できない場合には、イーサネットを使用してクラウドに安全に接続することも可能。

    これらのキットは、ルネサスのクイックコネクトIoTプラットフォームの一環として、標準的なハードウェアとソフトウェアのエコシステムを組み合わせて、IoTシステムの迅速なプロトタイピングを可能にする。

    ルネサスは今後も、より多くの無線接続のためのソリューションを提供する予定だ。

    なお、「クラウド開発キット」は世界中の販売代理店から入手可能で、10ドルのAWSクレジットと30日間の無料Cat-M1接続サービスが付いている。

     

  • アムニモ、ルネサスのAIチップを搭載した「AIエッジゲートウェイ」の開発開始を発表

    アムニモ、ルネサスのAIチップを搭載した「AIエッジゲートウェイ」の開発開始を発表

    アムニモ株式会社は、主に産業用デバイスを管理するためのLTE通信デバイスであるエッジゲートウェイと、クラウドサービスを提供する「エッジゲートウェイシリーズ」を展開している。

    そして本日、エッジゲートウェイシリーズの一つとして、エッジAI処理に対応したAIチップ(ルネサス エレクトロニクス製RZ/Vシリーズ)を搭載したIoTゲートウェイ「AIエッジゲートウェイ」の開発を開始したことを発表した。

    現在開発中の「AIエッジゲートウェイ」は、録画装置でありながら、低消費電力の画像AI機能を備えている。

    これにより、発生事象に応じた処理、制約の多い場所への設置、必要データのみクラウドに転送することによる通信コスト抑制、録画データの解析、ユーザー独自のAIモデルの搭載を可能にする。

    高性能・低消費電力の画像AI機能は、ルネサス製のビジョンAI向けMPU(Micro Processor Unit)であるRZ/Vシリーズおよび、その開発ツールを採用することにより実現している。

    RZ/Vシリーズでは、ルネサス独自技術であるAI専用のハードウェアIP「DRP-AI」が、高速なAI推論と低消費電力を両立。さらに、複数のAIモデルを高速に切り替えることが可能なアーキテクチャになっており、アプリケーションシステム構築の柔軟性が高くなっている。

    また、アムニモがすでに提供している「エッジゲートウェイ(屋内版)AG10」の、信頼性・耐環境性能、クラウドアプリケーションとの連動、監視カメラシステムの構築、といった特徴は、「AIエッジゲートウェイ」に継承されている。

  • ルネサス、IoTシステムの迅速な開発や試作が可能なモジュール式開発プラットフォーム「クイックコネクトIoT」を発売

    ルネサス、IoTシステムの迅速な開発や試作が可能なモジュール式開発プラットフォーム「クイックコネクトIoT」を発売

    ルネサス エレクトロニクス株式会社(以下、ルネサス)は、IoTシステムの迅速な開発、試作を可能にするIoTシステム設計プラットフォーム「クイックコネクトIoT」を発売した。

    クイックコネクトIoTは、ルネサスのマイコン開発ボードと、それに接続できる標準化されたインタフェースの小型ボードで構成されている。

    第一弾として、センシング用途に向けて、ルネサスのセンサを搭載した各種センサモジュールとソフトウェア群の提供を開始した。これにより、センサとマイコンを簡単に組み合わせられるだけでなく、ソフトウェアコーディングの負荷を軽減できるため、カスタムIoTシステムの開発、試作を迅速かつ容易に行えるという。

    クイックコネクトIoTの構築にあたっては、Pmodペリフェラルモジュールを規格したDigilent, Inc.と協力し、GPIOによるスタンバイ制御やリセット制御による低消費電力化など、より広い範囲をカバーし柔軟性を高めるために、新たな拡張用I2C Pmodインタフェース「タイプ6A」を開発した。

    ルネサスは、このPmod 6AコネクタをセンサPmodやマイコン開発ボード用の標準インタフェースとして装備している。これにより、ユーザはIoTプロトタイプ設計に最適なモジュールを組み合わせて柔軟に評価することができるという。

    マイコン開発ボードに、センサモジュールと通信モジュールをPmodコネクタで接続することにより、センシング、信号処理(マイコン)、通信機能を持つカスタムIoTシステムを早期に実現可能としている。また、Pmodをカスケード接続することにより、さらに柔軟にセンサを追加して評価することができる。

    ルネサスはまた、ソフトウェア開発の負荷軽減のために、多種多様なセンサのための共通のソフトウェアAPI(Application Program Interfaces)とHAL(Hardware Abstraction Layer)のコードを再定義し、ルネサスの統合開発環境であるe2 studioに組み込んだ。

    これにより、ユーザは何百行ものドライバコードを書いてテストする代わりに、使いやすいGUIを通してセンサを選択し、数行のコードを書くだけでセンサを利用可能になるため、開発期間を短縮できる。

    今回、クイックコネクトIoTの第一弾として、空気質センサ、フローセンサ、温湿度センサ、生体センサなどのPmodモジュールを発売したが、今後はToF(タイムオブフライト)測距センサなど他の様々なセンサや周辺機能用のPmodを提供予定としている。

    RA、RX、RL78ファミリのスタータキットなど25種類以上の既存のマイコン開発ボードは、今回開発した小型インターポーザボードを介して、Pmodタイプ6A規格モジュールを接続できる。将来、REマイコンとRZ MPU(Micro Processing Unit) の開発ボードもサポート予定とのことだ。これらのセンサモジュール、マイコン開発ボード、インターポーザボードは、ルネサスの販売チャネルを通して提供される。

  • CollaboGateとテセラ・テクノロジー、分散型IDを用いた「分散型IoTプラットフォーム」の構築に向けた実証実験を開始

    CollaboGateとテセラ・テクノロジー、分散型IDを用いた「分散型IoTプラットフォーム」の構築に向けた実証実験を開始

    新型コロナ感染拡大の防止には「人との接触」を回避することが重要となり、「非接触」は今や消費行動における重要なキーワードとなっている。

    「家庭内消費」の増加と、技術やサービスの革新により生み出される「非接触型の家庭外消費」の需要を含めると、非接触経済の市場規模はアジアパシフィック(APAC)内で、少なくとも2025年までにこれまでの2倍超の、11兆ドルに達すると予測されている。例えば、金融・医療・地方自治体の支店業務のスマート化、飲食店や教育施設やオフィスやホテル向けの入退室管理の自動化など、さまざまな業界で非接触方式に移行する取り組みが活性化している。

    これまで対面で行われていたさまざまな業務をテクノロジーを活用した非対面方式へと置き換えていくために、デジタル技術とハードウェアをうまく組み合わせていく必要がある。

    例えば、IoT機器が利用者を正しく識別・認証・認可すること、申請されるデータを自動検証できること、利用者のプライバシーに配慮されていること、無人運用されるIoT機器のセキュリティを担保することなど、これらの要件を満たす分散型IoTプラットフォームがスムーズな非対面方式への移行に必要とされている。

    CollaboGate Japan株式会社(以下、CG)とテセラ・テクノロジー株式会社(以下、TSSR)が業務提携し「分散型IoTプラットフォーム」に関する開発・検証を開始した。

    具体的には、ルネサス エレクトロニクス株式会社(以下、ルネサス)が提供する、IoT製品向けのセキュリティ機能搭載マイクロコントローラ(以下、MCU)に、CGが開発する分散型IDプラットフォーム「UNiD」とTSSRが持つMCU組み込み開発のノウハウを活用することで、ヒトとモノをつなぐ「分散型IoTプラットフォーム」の構築、および非接触型の経済活動を支える「スマート・コンシェルジュ」のプロトタイプ開発と実証実験に取り組む。

    スマート・コンシェルジュは、金融・医療・地方自治体の支店業務、ホテル・オフィス・工場・物流倉庫の入退室管理業務など本人確認を含むユーザー検証プロセスを自動化する。

    サービス事業者が証明情報(公的身分証明証・利用許可証など)を利用者のモバイル・ウォレットに発行し、利用者はウォレットに格納された証明情報をIoT機器に送信する。IoT機器は受け取った証明情報を検証し、IoT機器を操作(ゲートが開く、案内を表示するなど)する。アクセスログはクラウドサーバーに送信される。

    非接触かつ安全なアクセスを実現

    現在のインターネットの仕組みでは、信頼できる第三者機関なしに、利用者から提供されるデータの正しさを自動で検証することが困難である。多くのビジネスシーンでは、現在も手作業によるデータ検証が行われている。IoT機器に分散型IDのメカニズムを導入することで、利用者から提供されるデータの正しさを、IoT機器が自律的に検証する仕組みを構築する。これにより、利用者に合わせたサービスを安全に素早く届けることができる。

    例えば、利用者はモバイルアプリを持ち歩くだけで、ホテルや民泊などの宿泊施設にチェックインし、部屋の鍵を開錠することができる。また音楽のライブやコンサート、野球やサッカーなどのスポーツのほかテーマパーク施設でのイベントチケットの検証と入場プロセスを効率化する。そのほかにもオフィス・物流倉庫・医療や教育施設の入退室・訪問者管理を効率化するなど、これまで対面で行われていた業務の非接触化・効率化が期待できる。
    CollaboGateとテセラ・テクノロジー、分散型IDを用いた「分散型IoTプラットフォーム」の構築に向けた実証実験を開始

    より高いIoTセキュリティを実現

    ネットワークにつながるIoT機器には、ハッキングやなりすましなどのセキュリティリスクが存在する。IoT機器にハードコーディングされているアクセスIDとパスワードが初期設定のまま、あるいは推測しやすい状態であることが脆弱性につながる。実際に大量のIoT機器が不正アクセスを受けて、DDoS攻撃を仕掛けるためのボットネットに利用される事例が過去に発生している。

    こうした背景から、PKI方式によるセキュリティ手法にはパスワード方式と比べて大きな利点がある。しかし、従来のCA認証局を活用したPKI方式では、IoT機器ごとに大量の証明書を手動で管理していく必要がある。非常に手間のかかる作業であることに加えて、サービス運用者が管理する秘密鍵が漏洩するなどのリスクが存在している。また証明書の更新の手間を考え、長期の有効期限が設定された証明書を利用することで、脆弱性が発生してしまう。

    IoT機器に分散型IDのメカニズムを導入することで、IoT機器内で鍵ペアを生成し、デジタル署名に対応する公開鍵を分散型PKIネットワークに登録する。この公開鍵はネットワークから誰でも参照可能だ。IoT機器と連絡するクラウドサーバーは、この公開鍵を取得し、デジタル署名付きのデータを検証することができる。人手による証明書管理の手間をなくし、セキュリティ強度を高め、IoT機器の運用コストを削減できることが期待される。
    CollaboGateとテセラ・テクノロジー、分散型IDを用いた「分散型IoTプラットフォーム」の構築に向けた実証実験を開始

    プライバシーに配慮したデータ取引を実現

    個人のプライバシー意識の変化と高まり、GDPR・CCPAなどプライバシー保護規制の世界的な潮流を背景に「データ所有と活用の分離」はこれからのビジネスの成功要因となりつつある。

    例えばGoogleでは、プライバシーへの懸念を払拭するため、ChromeのサードパーティCookieのサポートを2022年までに段階的に終了する計画を発表している。さらに今年に入り、ウェブ横断的に個人を追跡する代替的識別子の構築をしないこと、また広告製品でこれらを使用しないという方針を決定している。IoT機器でのパーソナルデータの取り扱いに関しても同様に、個人のプライバシー保護を前提としたシステム設計が必要とされている。

    分散型IoTプラットフォームは、IoTサービス提供者が不要な個人情報を保有することなく、目的とするサービス提供が可能な仕組みを用意に構築することができる。個人が個人情報をコントロールするメカニズムを活用し、個人同意に基づいたヒトとIoT機器との認証・データ取引を安全になめらかに行う仕組みを提供するとのことだ。
    CollaboGateとテセラ・テクノロジー、分散型IDを用いた「分散型IoTプラットフォーム」の構築に向けた実証実験を開始

  • ルネサス、電波法認証済みBluetooth通信用「RX23Wモジュール」を発表し開発の効率化を推進

    ルネサス、電波法認証済みBluetooth通信用「RX23Wモジュール」を発表し開発の効率化を推進

    昨今、IoT機器の開発ライフサイクルが短くなる一方で、開発負荷は増大している。

    そこでルネサスエレクトロニクス株式会社(以下ルネサス)は、IoTエンドポイント機器に向けて、Bluetooth5.0Low Energyの機能をフルサポートした既発売の32ビットRXマイコン「RX23W」と、アンテナ、発振器、それらのマッチング回路を集積した「RX23Wモジュール」の発売を発表した。

    RX23Wモジュールは、米国、カナダ、EU、日本において、電波法認証やBluetooth SIGの認証を取得しているため、RFの設計やチューニングを必要とせず、RFの知識がなくてもRX23Wモジュールをそのまま使用することにより、開発期間を短縮することができる。

    パッケージは6.1×9.5mmの83ピンLGAと、システム制御も行えるマイコンを搭載したクラスでは最小レベルの小型化を実現し、機器の小型化と、外付け部品の低減によるBOMコストの削減が可能だ。

    これらにより、家電、ヘルスケア機器、スポーツ&フィットネス機器など、IoTエンドポイント機器の開発を効率化する。

    新製品に搭載しているRX23Wは、通信機能として、Bluetooth 5.0 Low Energyのロングレンジや、高データスループット(2Mbps:メガビット/秒)などの機能をフルサポート。受信感度は-105dBm(デシベルミリワット)@125Kbps(キロビット/秒)と、通信特性に優れている。

    システム制御に向けては、RXv2コアを搭載し、最大動作周波数は54MHz。

    ルネサス独自のセキュリティ機能であるトラステッドセキュアIP(TSIP)も搭載していることから、IoT機器における盗聴、改ざん、ウイルスといった脅威に対応。

    さらに、タッチキー、USB、CANなど、様々な周辺機能を内蔵している。

    開発環境について

    新製品は、RXマイコンと同じソフトウェア開発環境を使用して、システム制御と通信制御を同時に開発が可能。

    マイコンの周辺機能やBluetoothのドライバコードを生成し、各端子の機能設定もGUI(Graphic Use Interface)を使って行える「Smart Configurator」や、Bluetoothのカスタムプロファイルを設計し、そのプログラムを自動生成する「QE for BLE」、また、初期の無線特性評価とBluetooth機能確認がGUI操作で可能な「Bluetooth Test Tool Suite」を提供する。

    これらにより、ユーザは開発初期の検討段階から製品の応用開発まで、各開発フェーズに適した開発ツールを使用することができるため、アプリケーション開発をより効率化することができる。

    また今後、ユーザの開発を加速させるため、RX23Wモジュールとアナログ、パワー製品を最適に組み合わせたソリューション「ウィニングコンビネーション」を順次リリースする予定だという。

    例えば、RX23WのBluetooth通信により体温や酸素飽和度(SpO2)、心拍数のモニタを行える医療用パッチのリファレンスデザインや、RX23Wによるスマートフォン連携によりモビリティのバッテリ状態やルート履歴の保存が可能な48Vモビリティソリューションなど、200以上のウィニングコンビネーションを提案している。

  • ルネサス、室内空気質センサ「ZMOD4410」用のAI学習済みファームウェアを提供開始

    ルネサス、室内空気質センサ「ZMOD4410」用のAI学習済みファームウェアを提供開始

    ルネサス エレクトロニクス株式会社(以下、ルネサス)の室内空気質(IAQ)センサ「ZMOD4410」は、ハードウェアを変更することなくソフトウェア更新によるアップデートが可能なため、センシングシステムを柔軟に設計することができる。アプリケーションごとの固有の環境に合わせて現場でソフトウェアの変更が可能で、臭気や室内環境の指標とされる総揮発性有機化合物(TVOC)を計測する機能をサポートしている。

    センサ素子には特性の金属酸化物(MOx)を材料としている。出荷時には電気特性と化学特性のテストも行っているため、個々のセンサ性能のばらつきが少なく、長期にわたり供給する際でも一貫した性能を発揮するという。また、不具合の原因となるガス物質のシロキサンに対しても耐性があるため、過酷な用途におけるアプリケーションでも利用できる。これらにより、HVACシステムや換気ファン、トイレの照明、スイッチに内蔵するなど多様なIAQ用途に活用できる。

    そして今般、ZMOD4410用のニューラルネットワークによる学習済みファームウェアの提供を開始した。

    同ファームウェアは、ルネサスのe-AI(embedded-Artificial Intelligence)ソリューションを応用して開発された。臭気の学習にニューラルネットワークを活用し、例えばトイレのような密閉された小さな空間でも検知することが可能となり、硫黄系の臭気(トイレの悪臭など)とエタノール系の臭気(消臭剤の香りなど)を区別することが可能となった。これにより、悪臭が無くなれば自動で運転を停止するなど新たな換気システムの開発も可能だ。

    また、同ファームウェアの更新によりTVOC検出の精度が高まったことから、今までよりも正確にCO2値(eCO2)を推定できるようになった。さらに、同ファームウェアはルネサスの低消費電力マイコンRL78ファミリだけでなく、ルネサスのRX、RA、REファミリや他社製マイコンと組み合わせることも可能だ。

  • ルネサスとマイクロソフト、デバイスからシームレスにクラウド接続可能な「AECLOUD2」キットを発売

    ルネサスとマイクロソフト、デバイスからシームレスにクラウド接続可能な「AECLOUD2」キットを発売

    ルネサス エレクトロニクス株式会社(以下、ルネサス)はマイクロソフトコーポレーションは、ルネサスのマイコンとマイクロプロセッサ(MPU)をベースにして、Azure RTOS、C 用 Azure IoT device SDK、IoTプラグ アンド プレイ、Azure IoT Central、Azure IoT Hubなど、マイクロソフトのAzure IoT製品を使用したチップからクラウドまでサポートするIoTソリューションを提供するため、2019年10月から協業している。

    そして今回、デバイスからクラウドにシームレスに接続できる「AE-CLOUD2」キットを発売した。同製品は、2020年4月~6月からMicrosoft Azureのサポートを開始し、ルネサスとマイクロソフトの両社からオンラインで入手可能となる。また、RXのクラウド通信評価キット「Renesas RX65N Cloud Kit」は、年内にMicrosoft Azureのサポートを開始する。

    ルネサスの執行役員常務兼IoT・インフラ事業本部長のSailesh Chittipeddi氏は「Renesas SynergyとRXのクラウド通信評価キットにAzure RTOSやAzure IoT製品を組み合わせることで、手軽でセキュアなエンドツーエンドのクラウド接続ソリューションを提供できるようになります」と述べている。

    続けて「マイクロソフトとの協業の拡大は非常に喜ばしく、ルネサスのマイコンやマイクロプロセッサのお客様にMicrosoft Azureをお届けできることが楽しみです。今後、ルネサスのRZ MPU上でLinuxを用いてAzure IoT Edgeランタイムをサポートするソリューションも提供していきます」と述べた。