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  • ルネサスと長城汽車、新エネルギー車や自動運転車などの開発で協業

    ルネサスと長城汽車、新エネルギー車や自動運転車などの開発で協業

    ルネサス エレクトロニクス株式会社(以下、ルネサス)とSUV/トラック分野で中国の自動車メーカーである長城汽車股有限公司(以下、長城汽車)は、中国における電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)といった新エネルギー車および自動運転車などの分野に向けた車載用半導体技術およびソリューションの共同開発に関する戦略的協業を発表した。

    この協業により、両社のエンジニアで構成される共同開発チームは、以下4つの分野での技術開発を進めるという。

    1. 新エネルギー車の要となるシステム
    2. 高速かつ堅牢な通信を実現する車載ネットワークシステム
    3. 安全と快適を両立する次世代車載インフォテインメントシステム
    4. 自動運転の実現に必要なADAS(Advanced Driving Assistance Systems、先進運転支援システム)

    特に、新エネルギー車の開発については、中国政府が国家戦略産業と位置付け、2020年までに新エネルギー車の年間生産・売上台数を200万台までに拡大させ、2025年までに自動車生産・売上に占める新エネルギー車の割合を20%以上まで成長させる方針を発表している。今回の提携でルネサスと長城汽車は、新エネルギー車や自動運転車などに最先端技術を搭載し、長城汽車の競争力向上、中国の新エネルギー車の市場成長への貢献を目指すとしている。

    【関連リンク】
    ルネサス(Renesas)
    長城汽車(GWM)

  • ルネサス、次世代EVのエネルギー効率を向上する車載マイコン向けモータ制御専用回路技術を開発

    ルネサス、次世代EVのエネルギー効率を向上する車載マイコン向けモータ制御専用回路技術を開発

    ルネサス エレクトロニクス株式会社(以下、ルネサス)は、自動車のCO2排出規制強化に対応するエコカー実現に向けたモータ制御専用回路技術を開発した。

    今回開発された技術は、次世代電気自動車(Electric Vehicle、以下EV)向け車載マイコンに搭載する専用回路「IMTS (Intelligent Motor Timer System)」で、EVモータ制御の必須処理であるフィールド指向制御演算(注1)を0.8us(マイクロ秒)という、同一周波数のCPUでソフトウェア実行する場合と比べ1/10以下の演算処理時間を可能にした。

    これにより、エネルギー効率に優れた次世代の高回転EVモータやこれを駆動する高速スイッチング性能を持つインバータシステムの実現に貢献する。また独自の回路構成により自動車のパワートレイン分野で求められる機能安全への対応も可能にした。

    昨今、自動車の燃費規制がますます強化されている背景から、自動車の生産台数に占めるEVやハイブリッド型電気自動車(Hybrid Electric Vehicle、以下HEV)、プラグインハイブリッド型電気自動車(Plug-in Hybrid Electric Vehicle、以下PHEV)の割合が高まってきている。これらモータで駆動する自動車の航続距離を伸ばすためにはEVモータ制御のエネルギー効率を向上する必要がある。このためにはモータ自体の機械的な改良のみならず、モータを制御する電子制御ユニット(Electronic Control Unit、以下ECU)の機能・性能向上も同時に重要だ。

    次世代EV/HEV/PHEVに対応するECUには高機能かつ複雑な制御ソフトウェアを搭載する必要があり、ECUに搭載するマイコンにかかる演算処理負荷は増加の一途をたどっている。一方で車載用途のマイコンには高温環境下での高信頼性確保のため発熱の抑制を求められることから、マイコン内部のCPUコアをはじめとする回路の動作周波数は低く抑える必要があり、性能向上に課題があった。

    このような課題に対してルネサスは、マイコンにおけるモータ制御のうち、センサデータの取得やこれをもとにした制御値演算および出力といった高い応答性能が求められるが固定的な処理をIMTSとして専用回路化し、CPUとは独立して自律実行が可能な構成とすることで、モータ制御用マイコンのCPUの負荷を大きく軽減することを可能とした。これにより余裕の生まれたCPUの能力を先進的なモータ制御アルゴリズムに割り当てることが可能となり、次世代EV/HEV/PHEVのエネルギー効率向上に貢献する。

    今回開発されたモータ制御専用回路技術の特長は以下の通り。

    1. モータ制御の固定的な処理を専用回路化し自律的な演算を可能とする回路技術を開発
      モータ制御ではマイコン内部に搭載しているタイマ回路で管理される制御周期時間毎に、モータ電流値・角度値の取得、次の制御周期の制御値を決定するためのフィールド指向制御演算、この制御値に従ったPWM出力(注2)といった一連の固定的な処理を行う必要があるが、この処理負荷は今後求められる複数モータ制御を同時に行った場合、同社40nm(ナノメートル、ナノは10億分の1)車載マイコンに搭載する320MHz(メガヘルツ)動作CPUの最大約90%相当の負荷(注3)にも達する。

      今回開発されたIMTSでは負荷の重い演算処理であるフィールド指向制御演算を専用回路化し、さらにモータ制御専用タイマ回路と密結合した構成とすることで、タイマ回路で管理される制御周期毎に電流値・角度値の取得からPWM信号出力までの一連の処理を全てCPUとは独立して自律的に処理できるようにシステム化を行った。

      この構成を採用することで該当処理のために必要であったCPU負荷を全て削減することが可能となり、その分空いたCPU能力を活用してさらなるエネルギー効率向上のための先進的な制御アルゴリズムを適用したソフトウェアを搭載することが可能となった。

      IMTSによるフィールド指向制御演算処理は専用回路化したことにより0.8 usという、CPUでソフトウェア実行する場合の1/10以下の演算処理時間を実現している。この性能は、次世代EVモータ制御で視野に入るSiCなど新材料のパワーデバイスを用いたインバータ制御の高速スイッチング(性能例:スイッチング周波数100kHz(キロヘルツ)、制御周期10us)で求められる性能に対しても十分な余裕を確保している。
      ルネサス、次世代EVのエネルギー効率を向上する車載マイコン向けモータ制御専用回路技術を開発
      ルネサス、次世代EVのエネルギー効率を向上する車載マイコン向けモータ制御専用回路技術を開発

    2. 車載パワートレイン制御に必要な機能安全性を担保する回路技術を開発
      自動車のパワートレイン制御では万一部品故障が発生した場合にもその故障を検知し、システムを安全な状態へ遷移させる機能安全性を担保することが求められる。従来はマイコンを2個使用してシステムを二重化する、あるいはマイコンの内部回路を二重化する等の比較的コストアップにつながる対策が一般的だった。

      これに対して今回はマイコンに搭載するCPUコアを二重化するロックステップデュアルコアシステムを用いてIMTS回路内部を定期的に監視する方式を採用することで、低コストを維持しながら高速制御と機能安全性の両立が可能になるという。機能安全性を担保した場合CPUへの負荷が発生するが、実用的なケースを想定した場合2.4%(注4)という低いCPU負荷に抑えることが可能となっている。

    3. 外部センサの誤差を柔軟に補正する回路技術を開発
      高精度なマイコン演算処理を実現するためには高精度なセンサ信号値を取得することが必要だが、センサの取り付け位置による誤差など様々な要因により誤差を含むことが避けられない。

      今回開発されたIMTSではユーザプログラムでこれらの誤差をリアルタイムに補正することが可能な構成を採用。またIMTSは自律的にこれらの処理を行うため、CPUに追加の負荷をかけることなく補正処理を適用することができる。補正処理を施したセンサ信号値でモータ制御演算を行うことで、より高精度な演算処理が可能となり、モータ運転時のエネルギー効率向上につなげることができる。

    今回同社は、これらの技術を適用した、40nmフラッシュメモリ内蔵マイコンを試作し、実際のモータ駆動システムに適用することにより実システムでの動作を確認している。

    (注1)フィールド指向制御演算とはモータ制御で一般的に用いられる基本処理であり、三角関数を含む複雑な演算処理に座標変換を施すことで直流化したのち、指定の制御値に近づける演算処理のことを指す。
    (注2) PWMとはPulse Width Modulationの略であり、マイコンから外部のパワーデバイスを駆動するためのパルス信号のことを指す。
    (注3) モータタイマの制御周期時間を次世代で求められる可能性のある12.5usと仮定し、さらにこの制御周期時間毎に2つのモータ制御処理(例えば前後輪用モータ)を同時に行った場合のCPU負荷の計算値。
    (注4) 10万rpmの回転数でモータが1回転する時間以内で故障を検知するユースケースを考慮した場合のCPU負荷の計算値。

    【関連リンク】
    ルネサス(Renesas)

  • 日産と兼松が「EVの行動範囲拡大実証事業」開始、EVやEV充電のリアルタイムデータビジネスやビッグデータビジネスを検討

    日産と兼松が「EVの行動範囲拡大実証事業」開始、EVやEV充電のリアルタイムデータビジネスやビッグデータビジネスを検討

    日産自動車株式会社と兼松株式会社は本日11月15日、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)が米国カリフォルニア州の北部都市圏で実施し、日産と兼松が受託者として参画する「電気自動車(以下「EV」)の行動範囲拡大実証事業」の実証サイトを11月14日(現地時間)に始動したと発表した。

    これは、昨年9月のNEDOと米国カリフォルニア州の経済促進知事室(GO-Biz)との間で合意された基本協定(MOU)に従って、日産が実証研究代表者として全体を取りまとめ、兼松とともに実証事業を実施するものだ。実証期間は2020年9月までとし、州北部の20ヵ所以上に最大50基の急速充電器を整備する予定だという。

    米国カリフォルニア州は、州内で一定台数以上自動車を販売する自動車メーカーに対し、一定比率のEVやプラグインハイブリッド車等の販売を義務付けるZEV(Zero Emission Vehicle)規制や、EVに対して優先レーンの通行許可を与える優遇措置など、ZEVの普及に対する積極的な取り組みを行っており、現在全米において自家用EVの販売台数が最も多い州として、主に通勤や買い物などの都市圏の移動に活用されている。

    同実証事業は、急速充電網の整備、及びEVドライバーへのリアルタイム情報サービスの提供を通じ、EVの行動範囲を都市間移動に拡大することを目的に実施するもので、カリフォルニア州で同実証事業を行うことで、EVのさまざまな行動パターンデータを集積し、調査・分析・研究を通じて、EVの普及と利用拡大モデルの確立を図るという。

    同実証事業では、カリフォルニア州政府、及び米国充電インフラ事業者eVgo(※1)と協力し、同州北部のサンフランシスコ広域都市圏、州都サクラメントを始め、モントレーやレイクタホなどの近隣観光地をつなぐ幹線道路沿いの20ヵ所以上に最大50基の急速充電器を効果的に新たに設置する。また、EVユーザーを最適な急速充電器へ誘導する情報サービスシステム等を構築し、EVの行動範囲拡大への有効性を実証するという(2017年春頃に稼働予定)。

    日産と兼松が「EVの行動範囲拡大実証事業」開始、EVやEV充電のリアルタイムデータビジネスやビッグデータビジネスを検討

    同実証事業における各社の役割は、以下のとおり。

    <日産>
    ・急速充電器の設置及び運用
    ・EVの行動変化分析

    <兼松>
    ・EVユーザー向け誘導情報サービス等の提供
    ・EVやEV充電に関わるリアルタイムデータビジネスやビッグデータビジネスの検討

    日産は、世界49ヵ国・地域で「日産リーフ」を始めとしたEVを累計約26万4,000台販売(2016年10月末時点)している。また、世界各国のEVの走行データ等を収集するため、グローバルデータセンター(以下、GDC)を設置し、多くの地域でEVユーザーの利便性の更なる向上の為に様々な走行・充電パターンを検証している。同実証事業では、GDCで集約されたデータを活用することで、最適な急速充電器の設置場所を提案し、EVの更なる普及拡大を目指していくという。

    兼松は、M2M/IoT分野及び車載デバイス分野において、日本及び米国の先進的な企業との協業により、自動車のM2M/IoTビジネスの開発を推進している。自動車のM2M/IoTソリューションとして、まずは同実証事業においてEVユーザー向けリアルタイム情報サービスを日産と協力して展開し、事業化を検討する予定。さらに、M2M/IoTソリューション及び車載ハードウェア製品の提案によって、より高機能なコネクテッド・カーのシステムやサービスを実現し、新たなビジネスモデルの構築を目指す。

    同実証事業で得られた成果が米国内のみならず、他の国や地域へ適用されることで、EVの利便性は世界各地で格段に向上し、EVのさらなる普及につながることが期待される。

    ※1: 2011年に設立した全米最大の充電インフラ事業者。

    【関連リンク】
    日産(NISSAN)
    兼松(KG)
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
    EVgo

  • ソフトバンク、電気自動車とITを組み合わせたフィリピンでの新公共交通システム実証事業開始

    ソフトバンク、電気自動車とITを組み合わせたフィリピンでの新公共交通システム実証事業開始

    ソフトバンク株式会社は、フィリピン共和国マニラ市イントラムロス地区において、電気で走行するトライシクル(電気自動車、以下「EV」)とEVエコシステムを組み合せた新公共交通システム「Mobility as a System」の導入、普及に向けた実証事業を開始した。実証期間は2016年10月20日~2018年9月28日。

    同実証事業は、ソフトバンクが国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」)から「フィリピンにおけるMobility as a System実証事業」を受託し、フィリピン共和国貿易産業省およびイントラムロス監督庁と共同で行う。

    「Mobility as a System」は、旅客輸送サービスを運行する上で必要なインフラやそれらの運用をパッケージ化し、ひとつのシステムとして自治体や街に提供する「新公共交通システム」。インフラの中にはEVをはじめ給電設備や、ソフトバンクが保有するテレマティクスや課金システムなどのIT技術が含まれており、同事業を通じて正確な定期運行や車両の稼働率管理、システムの汎用化などを確認し、最終的には慢性的な交通渋滞が引き起こす大気汚染や騒音問題、省エネルギー化といったフィリピンの環境問題の改善に貢献することを目指すという。

    フィリピン共和国は、排気ガスによる大気汚染、騒音、交通渋滞といった交通に起因する環境負荷問題の解決方法の一つとして、電気自動車技術およびITを用いた効率的な公共交通機関の実現に強い関心を示しており、2016年4月にNEDOがEVとEVエコシステムを組み合せた新公共交通システムの導入、普及に向けた実証事業を実施することについて関連機関と合意し、基本協定書を締結した。

    同実証事業を通じて、省エネ効果をはじめ電気自動車特有の充電時間やメンテナンス時間による制約を乗り越え、安定的な輸送能力を供給できることを実証し、フィリピン国内における普及につなげるとともに、近距離交通が必要とされるその他の国や地域への展開も図っていくという。

    ソフトバンク、電気自動車とITを組み合わせたフィリピンでの新公共交通システム実証事業開始
    電気自動車「68VM」(BEMAC Electric Transportation Philippines Inc.製)

    内容は以下のとおり。

    • 正確な定期運行と車両の稼働率管理
      あらかじめ設定されたルートを需要の変動に合わせて台数を調整しながら、一定間隔で運行することで、地域の人々にとって利便性の高い交通サービスを実現。イントラムロス地域の交通事情を踏まえた、定期運行管理、車両の稼働率管理などを、現地ニーズを満たす形で実現できるかを検証する。
    • 充電管理
      EV普及の代表的な阻害要因である充電環境問題に対して、個別認証、個別充電量および個別機器状態などの情報を、ネットワークを経由してデータベース化しクラウドで管理、制御する仕組みを確立する。
    • システム(技術)の汎用化
      新公共交通システムは、多様なEV(二輪、三輪、四輪)に対して、同じ方式で対応することが可能であり、今回の新公共交通システムを旅客運行事業者に対して一括提供できる仕組みを検討する。

    実証方法は、総数50台のEVを需給変動に合わせ稼働調整を行いながら、ルート周回距離(2.2km)を一定間隔で運行し、位置情報など車両からの各種データ※をリアルタイムにクラウドに蓄積。クラウドに蓄積されたデータを分析し、効率的な運行や効果的な車両メンテナンスの実施に活用するという。
    ※車両データ(速度データ、バッテリー残量データなど)、運行データ(走行ルート、乗車人数)

    ソフトバンク、電気自動車とITを組み合わせたフィリピンでの新公共交通システム実証事業開始

    【関連リンク】
    ソフトバンク(SoftBank)
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)

  • ボッシュ、電気自動車をインテリジェントに充電。アプリで充電スポット探し、決済も簡単に。

    ボッシュ、電気自動車をインテリジェントに充電。アプリで充電スポット探し、決済も簡単に。

    【概要】
    ■Bosch Software Innovationsが自動車メーカーと提携し、充電アプリとそのためのバックエンドインフラを提供
    ■複数の事業者の充電スポットをアプリで一覧してアクセス可能
    ■smartとメルセデス・ベンツの両ブランドの車両で充電アプリをすでに利用可能、近くルノー車にも対応
    ■アプリで利用可能な充電スポットは約3,700カ所:ウェブ接続可能なドイツ国内の公共充電スポットの約8割をカバー

     

    ドイツ国内のどこにいても充電ステーションをすばやく見つけ、充電後にワンクリックで決済処理。そのような高度な機能を備えたアプリを利用できれば、毎日のeモビリティの利用が一段と現実的になる。しかも、それに必要なのはスマートフォンだけ。

    充電アプリをスマートフォンにインストールすると、電気自動車のドライバーは最寄りの充電ステーションをすばやく探し、簡単・手軽に利用できるようになる。

    Bosch Software Innovationsは複数の自動車メーカーと提携し、この充電アプリの提供をバックエンドインフラとセットでスタートさせた。この充電アプリは現在、smartとメルセデス・ベンツの車両向けに無償で提供されており、まもなくルノー車でも対応可能になるという。

    また、ドイツ国内の約3,700カ所の公共充電スポットにもすでにこのアプリからアクセスできるようになっている。充電アプリはボッシュのグローバルネットワーク化戦略の一環を構成しており、電気自動車とその充電インフラがモノのインターネット化(IoT)でつながるのもそう先のことではない。

     

    充電アプリの最大の利点は、カバーエリアが広いことだ。現時点ですでにドイツ国内の約3,700カ所のウェブ接続可能な公共充電スポットがアプリ ネットワーク経由でアクセスできるようになっているほか、他の欧州諸国でもサービス導入の準備が進んでいる。

    Intercharge eRoamingプラットフォームの整備など、技術的な作業を進める一方、Bosch Software Innovationsはサービス開始に先行する形で多数の充電スポット運営事業者と契約を締結している。これにより、アプリのユーザーはスマートフォンの画面に表示される充電ステーションで、キャッシュレスで充電サービスを受けることができ、そのために技術的設定作業や契約書類作成など面倒な手続きを踏む必要はない。

    必要なのはPayPalのアカウントだけで、しかも登録を1回行えば準備は終了。決済プロセスもアプリで簡単・安全に行うことができる。

     

    自動車メーカーのsmart、メルセデス・ベンツ、そしてルノーの各社は、電気自動車の顧客を増やす努力の一環として充電アプリの採用に踏み切った。ドイツ国内でeモビリティを普及させるには、魅力的な車両を提供することはもちろん、簡単にバッテリーを充電できる仕組みを確立することが欠かせないと判断したためだ。

    また、充電ステーション運営事業者にとってもメリットがある。アプリの普及が自分たちの経営する充電スポットの利用客の増加につながるからだ。

     

    充電ステーションのネットワーク化 – IoTの理想的なアプリケーション

    充電アプリは、IoTアプリケーションの理想的な例となる。この場合、ネットワーク化されるインテリジェントなモノは、充電ステーションだ。

    Bosch Software Innovationsはこの技術を活かして、自動車メーカー、充電スポット運営事業者、電力会社、小売店、そして電気自動車のドライバーなど、さまざまな関係者を単一のソフトウェアプラットフォームでつなげる基礎を構築した。といっても、アプリの背後にあり、関係者全員をリアルタイムで相互につなぐ強力なシステムネットワークが利用者の目に見えるわけではない。IoTアプリケーション開発用の、クラウドとつながったソフトウェアパッケージ「Bosch IoT Suite」が充電アプリの技術的基礎を提供しているからだ。

    このネットワークには、地域電力事業者、充電スポット事業者のほか、Intercharge eRoamingプラットフォーム、利便性の高い決済機能を提供するサービスパートナーなど、数多くのプロバイダーが連なっている。

    充電スポット事業者は、Intercharge eRoamingプラットフォームによってネットワークでつながることになりました。近頃、ドイツのBelectric Drive、EmiS、E-Wald GmbHの各社が運営する700カ所の充電スポットがこのネットワークに加わり、充電アプリからアクセスできるようになった。なお、この充電アプリはiOS系、Android系いずれのスマートフォンでも動作する。

     

    【関連リンク】
    ボッシュ(Bosch)
    Bosch Software Innovations
    メルセデスベンツ(Mercedes-Benz)
    ルノー(Renault)
    スマート(smart)

  • タイムズモビリティネットワークス、小型電気自動車のレンタル業務を受託。タイムズカーレンタルで一人乗り電気自動車「コムス」に乗れる

    タイムズモビリティネットワークス、小型電気自動車のレンタル業務を受託。タイムズカーレンタルで一人乗り電気自動車「コムス」に乗れる

    タイムズモビリティネットワークス株式会社は、伊勢市が設立した「電気自動車等を活用した伊勢市低炭素社会創造協議会」より委託を受け、3月18日(金)から9月30日(金)までタイムズカーレンタル「伊勢店」において一人乗り電気自動車「コムス」を貸し出す。

    「電気自動車等を活用した伊勢市低炭素社会創造協議会(以下、協議会)」は、電気自動車(以下、EV)等の普及を推進するべく伊勢市が三重県より支援を受け設立した。今回、協議会の行動計画「おかげさま Action!~住むひとも、来たひとも~」に基づき、『低炭素な伊勢市』を目指す取り組みの一環として、同社は協議会と共同で一人乗りEV「コムス」を貸し出す事業を実施する。

    「コムス」は一人乗りの超小型EVだ。家庭用コンセントで充電ができ、1回の充電(※1)で約50kmの走行が可能。走行時のCO2 排出や大気汚染物質の排出が“ゼロ”の環境に優しいクルマだ。このクルマを、タイムズカーレンタル「伊勢店」に2台配備し、3月18日(金)より6時間2,160円(税込)で貸し出しを開始する。予約や充電、車両維持管理も同店で行う。

    伊勢市には、「伊勢神宮」や夫婦岩で有名な「二見興玉神社」など多くの観光名所がある。2016年5月には「G7 伊勢志摩サミット」が控えており、「コムス」は市民の皆さまの日常利用のほか、観光客やサミットへの来場者の移動手段としても利用できる。

    (※1)充電時間…約6時間で満充電

    タイムズモビリティネットワークス、小型電気自動車のレンタル業務を受託。タイムズカーレンタルで一人乗り電気自動車「コムス」に乗れる
    (左)協議会シンボルマーク   (右)一人乗りEV「コムス」

     

    サービス実施概要

    貸出期間:2016年3月18日(金)~2016年9月30日(金)
    受付開始:2016年3月15日(火)より
    貸出時間:8:00 ~ 20:00 (「伊勢店」の営業時間内)
    貸出場所:タイムズカーレンタル 伊勢店
    料金:1台2,160円(税込)/6時間、2台3,240円(税込)/6時間
    貸出車両:コムス(トヨタ車体)2台
    利用条件:最大6時間まで、普通自動車免許証を所有していること
    予約方法:電話予約のみ(タイムズカーレンタル伊勢店TEL:0596-25-5668)

     

    【関連リンク】
    タイムズモビリティネットワークス(Times Mobility Networks)

  • 電気自動車メーカーのファラデー・フューチャー、ダッソー・システムズの3Dエクスペリエンス・プラットフォームを採用

    電気自動車メーカーのファラデー・フューチャー、ダッソー・システムズの3Dエクスペリエンス・プラットフォームを採用

    3Dエクスペリエンス企業であり、3D設計ソフトウェア、3Dデジタル・モックアップ、そしてプロダクト・ライフサイクル・マネジメント (PLM) ソリューションのダッソー・システムズは、米国のEV(電気自動車)メーカーであるファラデー・フューチャーが、3Dエクスペリエンス・プラットフォームを採用したことを発表した。

    ファラデー・フューチャーは、新型の電気自動車とコネクテッド・カー・エクスペリエンス・コンセプトの開発・公開に向けて、ダッソー・システムズのインダストリー・ソリューション・エクスペリエンスである「ターゲット・ゼロ・デフェクト」と「スマート、セーフ&コネクテッド」を導入し、その成果となるコンセプトカーを米国ラスベガスで開催されたCES 2016で発表した。

     

    ファラデー・フューチャーとダッソー・システムズの両社は、人と車の関わり方が抜本的に転換しつつあることを理解している。次世代型自動車の製造には、自動車設計に必要な従来の専門領域に、インターネット接続、代替エネルギー供給、自動運転技術などの新たな領域を統合する必要がある。

    ファラデー・フューチャーは、ダッソー・システムズの3Dエクスペリエンス・プラットフォームが、設計とテクノロジーの迅速な統合を可能にする唯一のイノベーション・プラットフォームであると確信した。

     

    3Dエクスペリエンス・プラットフォームを基盤とする「ターゲット・ゼロ・デフェクト」と「スマート、セーフ&コネクテッド」の導入は、400名以上からなるファラデー・フューチャー全社へ、2週間で完了した。これによってファラデー・フューチャーでは、設計、シミュレーション、製造準備が、他のどのソリューションでもできなかったやり方で可能となった。

     

    3Dエクスペリエンス・プラットフォームは、コンセプトカーから実車への移行のサポートに加え、今後完成予定のファラデー・フューチャーの生産拠点(米国ラスベガス北部)でも採用される予定だ。

    「リーン・プロダクション・ラン」をはじめとするダッソー・システムズの製造オペレーション向けインダストリー・ソリューション・エクスペリエンスは、工場の最適化、品質管理、設備稼働状況のリアルタイム可視化を目的とするファラデー・フューチャーのような企業で使われている。

    3Dエクスペリエンス・プラットフォームの幅広い機能を活用することで、ファラデー・フューチャーは最高レベルの水準を備えた工場を建設・運営し、今後の次世代型自動車の需要を先取りする。

     

    【関連リンク】
    ダッソー・システムズ
    ファラデー・フューチャー