カテゴリー: 通信

2020年春より5Gサービスが開始されることになった。5G通信ではどういうことができるのか、IoTやDX(デジタルトランスフォーメーション)との関係などについて紹介する。

[su_row][su_column size=”1/2″ center=”no” class=””]
5Gでできること
5Gでは高速大容量通信が可能となる。高速大容量になると、例えば、2時間くらいの映画は2-3秒でダウンロードできるようになるのだ。しかし、多くの人は、NetflixやYoutubeの視聴にダウンロードの機能は使わずストリーミングの機能を利用している場合が多い。
5Gの特長1「高速大容量」
では、なぜ、5Gの高速大容量通信がスゴイということになるのだろうか。

例えば、IoTが広がる中、街のいたるところにカメラが設置されようとしている。このカメラの映像を活用することで、犯罪者を取り締まったり、けが人を見つけたり、と様々な街の状況をとらえることができるようになる。

しかし、これを実現するには顔認識などのAIを活用する必要があるため、カメラが撮影した映像をクラウドにアップロードする必要があるのだ。そこで、この高速大容量が実現されることで、大量のデータをアップロードすることが可能になる。

これだけ聞くと、いい話のように感じるかもしれないが、実は、問題がある。それは、現状では通信基地局からケータイ端末に向かう方法の通信(下りの通信)の方が、その逆となる上りの通信より圧倒的に高速なのだ。

これは、これまでの通信キャリアが提供する通信サービスがスマートフォンで利用される前提であったことが大きい。今後、IoTが進み、様々な企業で事業をDX(デジタルトランスフォーメーション)する中で、上りの通信の充実が必要とされ変化してくるものと思われる。
5Gの特長2「低遅延」
次の特長が「低遅延」だ。この特徴は、レーシングゲームを思い浮かべると良い。レーシングゲームでは、操作するクルマは画面上にあるが、これが遠く離れた場所にある実際のクルマである状態をイメージしてほしい。

離れた場所にあるクルマを操作する時、通信に遅延があってはカーブで曲がり切れなかったり、緊急停止ができなかったりする。つまり、遅延がないということは、こういった問題が起きないということなのだ。

この技術は、例えば、遠隔手術などが実現された際に離れた場所からのロボットの操作で活躍したり、災害時に人の代わりに現地に向かうロボットを操縦するなどの際に活躍する。
5Gの特長3「同時多接続」
最後の特長が「同時多接続」だ。この特徴は、1平方キロメートルあたり、100万個のデバイスにも接続可能となるというのだが、その結果、スマートシティが実現される。

どういうことかというと、スマートシティでは、街のインフラやクルマ、ヒトなどあらゆるモノが通信するようになることを前提としているので、一定地域内のすべてのデバイスが同時に接続してくることが実現できる必要があるのだ。

これらの例のように、5Gでは、これまでのようにスマートフォン上での進化だけが重要なのではなく、社会のデバイスとも結びつくことでその価値が発揮される。

産業面でのDXが加速する中、こういった変化は数年先の近い将来に起きている可能性があるのだ。

[/su_column][su_column size=”1/2″ center=”no” class=””]
5Gの基本
5Gの基本について解説する。

IDC、2020年~2024年の国内5Gネットワークの回線数の年間平均成長率は107.6%と予測
IDC、2020年~2026年の国内法人向け5G関連IT市場の年間平均成長率は198%と予測
13万基地局を整備、5Gの商用化が始まった中国の勢い
5Gは自動運転で、なぜ必要とされているのか
通信キャリア以外でも5G、「ローカル5G」とは?
5G時代のネットワークを知る
中国で社会実装され始めた5Gのユースケース

3キャリア各社の5G発表レポート
2020年3月に3キャリアより発表のあった、5Gサービスに関するイベントレポートを以下に紹介する。

ドコモ、3/25より5G提供開始、B2C、B2Bでの利用シーンを全面サポート
auは5Gを3/26より提供開始 コンテンツフォルダなどとコラボしたサービスを想定
ソフトバンク「5G LAB」の提供を発表 自由な視点で臨場感のある映像体験を楽しむ

5Gのインサイト
5Gに関するインサイトを紹介する。

ビジネスマンが、5Gにがっかりする前に知っておくべきこと
5Gを見据え、国内キャリアがGAFAに急接近、何が起きるのか
5G対応iPhoneは、いつ登場するのか
B2B利用が目立つ5G通信のユースケースで語られない「信頼性」
すごいはずの5Gが、なぜパッとしないと言われるのか

MWCレポート
通信業界の世界的なイベントである、MWCのレポートを紹介。

MWC Barcelna 2019
MWC Barcelna 2018
MWC Barcelna 2017
MWC Shanghai 2019
MWC Shanghai 2018
MWC Shanghai 2017

[/su_column][/su_row]
記事一覧

  • 東急不動産、北海道・石狩のデータセンターと東京・大手町を「IOWN」で接続

    東急不動産、北海道・石狩のデータセンターと東京・大手町を「IOWN」で接続

    AIの普及やDXの進展に伴い、データセンタの需要が急増している。

    一方で、データセンタが集積する関東・関西圏では電力不足が課題となっており、政府はデータセンタの地方分散を推進している。

    しかし、物理的な距離による「通信遅延」がネックとなり、地方データセンタの活用が進まないというジレンマがあった。

    こうした中、東急不動産株式会社は、北海道石狩市で開発中の「石狩再エネデータセンター第1号」において、NTT東日本が提供する次世代情報通信基盤「IOWN」のAPN(All-Photonics Network)を導入すると発表した。

    同事業で導入されるIOWNのAPNは、ネットワークの端から端までを光のままで伝送する技術だ。

    これにより、従来の通信網で課題となっていた「通信距離による遅延」や「電力消費」を大幅に抑制し、高速・大容量・低遅延な通信が可能となる。

    なお、「石狩再エネデータセンター第1号」は、東急不動産らが再生可能エネルギー100%で運営する環境配慮型データセンタとして、2026年3月の竣工を予定、IOWNの導入時期は2026年8月を予定している。

  • NTTドコモビジネスとダッソー・システムズ、 IOWNを活用し3DCADを用いた遠隔共同作業の実証に成功

    NTTドコモビジネスとダッソー・システムズ、 IOWNを活用し3DCADを用いた遠隔共同作業の実証に成功

    三次元空間で設計を行うためのコンピューター支援設計ツールである3DCADを用いた3D設計では、数GBから数十GBにおよぶ大容量データを扱うことが不可欠となる。

    加えて、このような3D設計に関するデータは圧縮することが難しく、3DCADで設計された大容量の3Dモデルを遠隔地の作業者間でリアルタイムに共有しながら共同作業を行うことは、従来のネットワークでは困難であった。

    その結果、設計レビューを実施するためには、関係者が対面で集まる必要があり、移動コストや時間が課題となっていた。

    こうした中、NTTドコモビジネス株式会社とダッソー・システムズは、NTTが提唱する、光信号を用いて超低遅延かつ高速な通信を実現するネットワーク技術「IOWN APN」を活用し、製品開発におけるリアルタイムな3DCADの遠隔共同作業に成功したと発表した。

    この実証は、ダッソー・システムズの「3DEXPERIENCEプラットフォーム」を活用した設計業務において、3D設計やPLM(製品ライフサイクルマネジメント)ソリューションに関するデータを高速かつ低遅延に同期することにより、遠隔においてもスムーズな共同作業を実現した。

    具体的には、武蔵野市にある東京第11データセンタと、大手町プレイスにある共創ワークプレイス「OPEN HUB Park」を「IOWN APN」で接続し、ダッソー・システムズの「3DEXPERIENCEプラットフォーム」を用いて遠隔共同編集を行った。

    武蔵野市側には、3DCADの同一モデルをリアルタイムに共有・編集できる「3DEXPERIENCEプラットフォーム」のデスクトップアプリケーションと、3DCADデータを格納する「3DEXPERIENCEプラットフォーム」のサーバ、大手町プレイス側に作業者のPCとして「3DEXPERIENCEプラットフォーム」のデスクトップアプリケーションを設置した。

    この2拠点間で、数千から数万個におよぶ大容量、高精細かつ複数種類の3DCADデータやPLMデータをサーバからダウンロードし、3DCADを用いた共同編集の検証を行った。

    NTTドコモビジネスとダッソー・システムズ、 IOWNを活用し3DCADを用いた遠隔共同作業の実証に成功
    NTTドコモビジネスとダッソー・システムズ、 IOWNを活用し3DCADを用いた遠隔共同作業の実証に成功

    その結果、同一ビル内でサーバと作業者のPCを接続した場合と比較し、ほぼ同等のパフォーマンスで共同作業が行えることが確認された。

    また、3DCADにて編集可能な環境が同期される時間を計測したところ、従来のインターネット経由と比べ、速度が最大約500%向上し、ほぼ遅延のないスムーズなリアルタイム同期作業が可能であることを確認した。

    今回の実証は製造業界を起点としているが、今後はIOWN構想が実現する多様なユースケースへの展開を視野に入れ、産業全体のイノベーションを促進する取り組みを共に加速していくとしている。

    加えて、ダッソー・システムズは、光を活用した次世代ネットワーク技術の開発やユースケースの議論を行うためのフォーラム「IOWN Global Forum」への正式加入を通じて、IOWNの4Dデジタル基盤の多分野展開に向けた協業体制を強化する。

    さらにダッソー・システムズは、「3DEXPERIENCEプラットフォーム」上で複数の生成AIを統合しIPライフサイクル管理する「3D UNIV+RSES(3Dユニバース)」のもと、IOWN APNを含めAI-Centric ICTプラットフォームを活用することで、両社は知識とノウハウの基盤を共有し、データセンタ、IoT、GPUなどを組み合わせ、あらゆる産業のデジタルツインを支えるプラットフォームの実現を目指す方針だ。

  • LTE・Wi-Fi環境に依存せずカメラで撮った動画が送れる、AI時代の通信技術

    LTE・Wi-Fi環境に依存せずカメラで撮った動画が送れる、AI時代の通信技術

    AI時代に入り、映像データを取得して、そのデータを解析することで様々な課題解決を行うことが当たり前となってきた。

    映像データを解析するニーズは多岐に渡るが、例えば、イベント会場や観光地などで、人流解析をしようとした場合に、映像データを取得する際には問題が発生するケースがあり、大きく2つの問題がある。

    一つ目は、映像データを送信する際、敷地が広大で、電源を取れない、通信をしたくても飛距離が遠すぎて通信装置まで届かないという問題だ。

    二つ目は、Wi-Fiがすでに飛んでいるため干渉をおこす可能性や、人が多く混雑しているためLTE通信が混み合い輻輳する可能性があるという問題だ。

    これら回避するために、これまでの解決策としては、電源については、PoEケーブルと呼ばれる電源と通信の両方をサポートするケーブルを現場に這わせてカメラの設置を行う、また、LTEの輻輳やWi-Fiの干渉については、通信帯域の異なる通信を使うなどの対策が一般的だった。

    しかし、電源工事を行う場合、工事が大掛かりになることがよくある。

    以前取材した事例で、空港における検査場の混雑具合を監視するという事例があったが、24時間動いている空港の天井にPoEケーブルを這わせたり、元々電源のない壁にカメラを取り付けるために壁に穴を開けたりするといった大掛かりな工事が必要となるという問題が発生していた。

    また、LTEの輻輳やWi-Fiの干渉については、工場や物流倉庫などの現場で様々なデータを取得する際問題が起きていた。

    これを回避するために、LoRaWANと呼ばれる、通信帯域の異なるデータ通信を実現するという解決策がある。

    しかし、LoRaWANでは、伝送可能なデータ量も少ないので、映像のような大きいデータを扱う場合は、この方式が使えない。

    そこで、Wi-Fi HaLowと呼ばれる通信規格と太陽光を利用して撮影できるカメラを使った映像ソリューションに期待がかかっている。

    Wi-Fi HaLowとは?

    Wi-Fi HaLowは、Wi-Fi規格の一種であるが、先の事例でいうLoRaWANやSigFoxと同様920MHz帯を利用した無線規格である。

    特徴として映像データが送信可能で、低消費電力と広域通信が実現されており、障害物への耐性が強い。

    WiFIHalowと他通信との比較
    出典:802.11ah推進協議会提供資料 IoTNEWS編集

    兄弟関係のLoRaWANやSigFoxと同様の利用シーンを実現できるだけでなく、映像データのような比較的大きなデータを送ることも可能となるところが興味深い。

    愛知県国際展示場(セントレア)での事例

    実際、Wi-Fi HaLowを使って、映像データを送信した事例について、IIJのIoTビジネス事業部 営業部 副部長 兼 プロダクト企画課 課長 三宅 伸明氏と、IoTビジネス事業部 営業部 プロダクト企画課 松永 洸生氏に伺った。

    IIJのIoTビジネス事業部 営業部 副部長 兼 プロダクト企画課 課長 三宅 伸明氏と、IoTビジネス事業部 営業部 プロダクト企画課 松永 洸生氏
    IIJ IoTビジネス事業部 営業部 副部長 兼 プロダクト企画課 課長 三宅 伸明氏(左)、IoTビジネス事業部 営業部 プロダクト企画課 松永 洸生氏(右)

    愛知県常滑市にある空港島内には、国際空港や物流施設等があるだけでなく、Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)という大規模な展示会やライブイベント等が行われる施設もある。

    Aichi Sky Expo 外観

    そのAichi Sky Expoでは2025年8月末に3つの大型イベントが同時開催され、空港利用者とも相まって、駐車場や周辺の混雑が想定された。実際にその同時開催日には合計約25,000人の来場者がその施設に訪れた。

    そこでAichi Sky Expoを運営管理する愛知国際会議展示場株式会社は、IIJに依頼し、施設の駐車場と道路の混雑状況をリアルタイムでYouTubeに配信して、利用者の来場手段(公共交通機関、自家用車)や、時間的タイミングの分散を促し、混雑緩和と理解を利用者に促したいと考えた。

    駐車場に設置されたカメラは、電源が取れる状況であったため、有線を使ったカメラ映像の送信が可能だった。

    しかし、道路の混雑状況の映像を取得するカメラは、電源は取れる環境ではあるが、アクセスポイントから270m離れた場所に設置しており、障害物もあるような環境であった。

    セントレア空港
    道路の混雑状況を可視化するためのカメラ(左)と、駐車場の混雑状況を可視化するカメラ(右・2台)

    そこで、屋外で利用可能で長距離伝送可能なWi-Fi HaLowを活用した通信を行うことで、電源しか取れない場所の映像も取得することができ、YouTube配信を実現したということだ。

    三宅氏によると、以前荒川の河川敷で実験した際は、HDで15フレーム/秒の映像を転送することが実証されたということだ。

    これくらいの映像であれば、十分人流解析には使えるし、カメラの位置次第では顔認識などでも使えそうだ。

    この映像は、IIJがi-Pro社が提供している一般的な監視カメラで建物の屋上から撮影し、Wi-Fi HaLowを使って伝送してみた例だが、可視化や解析に十分な映像クオリティだと言える。

    将来への展望

    電源がない場所でも、カメラの映像を配信できるのであれば、広大な駐車場や道路以外でも、例えば大型のスタジアムや花火大会などのイベント実施時の混雑状況を可視化、人流解析に活用したり、広大な工場や物流倉庫での状況可視化に活用したり、山奥の鉄橋の様子を監視したりと、さまざまな利用シーンが考えられる。

    AIによる映像の分析が一般化した昨今、こういった通信は検討してみるべきだ。

    では、Wi-Fi HaLowには、課題がないのだろうか。

    まず、映像を送ると言う利用を前提とすると、コマ送りになってしまう。しかし、これは上の映像でも見た通り、物体認識をするくらいであればそれほど問題にならないケースが多そうだ。

    この問題は、実はWi-Fi HaLowの仕様にある。「Duty比10%制限」という日本での利用に関する制約だ。
    具体的には、日本の電波法では、920MHz帯でデータ通信を行う場合、1時間あたり6分に制限される。

    実は、これが前述したコマ送りになる原因とも言えるのだ。

    しかし、2029年以降にデジタルMCA無線跡地である850MHz帯を活用することで、この規制をなくした運用が可能となる見込みであるため、より綺麗な映像を配信することが可能となるという。

    このタイミングを待てるのかといえば、もちろん待てなくはないが、映像の分析をつかったソリューションは今すぐにでも使いたいと思う方も多いはずだ。

  • ソフトバンク、デジタルツインを活用したメトロネットワークの運用自動化システムを全国展開

    ソフトバンク、デジタルツインを活用したメトロネットワークの運用自動化システムを全国展開

    ソフトバンク株式会社は、デジタルツインを活用したIPネットワークの運用自動化システムを開発し、全国のメトロネットワーク(※)で運用を開始した。

    ※メトロネットワーク:コアネットワークとアクセス回線を接続するIPネットワークのこと。

    IPネットワークにおける機器の故障から復旧までの一般的なプロセスは、「異常検知」「迂回制御などによるサービスの復旧措置」「機器の復旧措置」「ネットワークの正常確認」という流れで構成されている。

    ソフトバンクは、これまでも各プロセスにおける運用自動化を進めてきたが、今回新たにプロセスをまたいだ自動化の障壁となっていた「迂回可否判断」を自動化するため、「迂回可否自動判定システム」を開発し、運用を開始した形だ。

    「迂回可否自動判定システム」では、機器や関連システムから取得した設定情報やステータス情報、作業情報、アラーム情報をほぼリアルタイムに収集し、ネットワークの構成変化に特化したデジタルツイン上で状況を分析する。

    これにより、実際の状態に基づいた自動判定を実現し、サービス復旧までの時間を大幅に短縮した。また、監視工数の削減や個人のスキルに依存しない安定的な運用体制の構築にも寄与している。

    ソフトバンク、デジタルツインを活用したメトロネットワークの運用自動化システムを全国展開
    「迂回可否自動判定システム」の概要図

    さらに、これまでは技術面やリソース面の制約により実現が難しかった、ネットワーク機器の微細な変化を把握してサービスへの影響の予兆を捉える「予兆検知基盤」を構築し、異常検知と迂回制御を可能にする。

    「予兆検知基盤」では、ネットワーク機器からデータを自動的に送信する仕組みである「Telemetry(テレメトリー)」を活用することで、機器の機能有無に依存せず多様なネットワーク機器を対象に、機器の状態や通信統計データなどを従来の約5倍の頻度で取得する。

    そして、取得したデータに対して分析やアラート化を行うことで、サービス影響の前兆となる傾向変化を早期に検知する。

    ソフトバンク、デジタルツインを活用したメトロネットワークの運用自動化システムを全国展開
    「予兆検知基盤」の概要図

    今回、これら2つの仕組みで構成されるシステムを全国のメトロネットワークで運用して、通信ネットワークおよびサービス品質の向上を図るとのことだ。

    なお、同システムを導入したソフトバンクのメトロネットワークの運用は、通信業界を中心とした国際的な業界団体であるTM Forumが定める「Autonomous Networks(自律型ネットワーク)」の「IP Fault Management」シナリオにおいて、2025年10月10日にレベル3(条件付き自律)の認定を取得した。

    ソフトバンクは今後、生成AIなどの技術も取り入れながら、運用のさらなる高度化を進め、「Autonomous Networks」のレベル4(高度自律運用)相当の運用を目指すとしている。

    また、コアネットワークなど、他のネットワーク領域にも同システムを展開する計画だ。

  • KDDI、製品やサービスと通信を一体化する「ConnectIN」をデジタルサイネージに導入し運用を効率化

    KDDI、製品やサービスと通信を一体化する「ConnectIN」をデジタルサイネージに導入し運用を効率化

    KDDI株式会社は、さつき株式会社と株式会社moocaが提供中のデジタルサイネージサービス「mooca サイネージ」に、製品やサービスと通信を一体化するサービス「ConnectIN(コネクティン)」を、2025年9月30日より導入した。

    「mooca サイネージ」は、ChromeOSやWindowsが搭載可能なディスプレイを展開しており、複数拠点のコンテンツ管理や情報配信をタイムリーに行うことができるサービスだ。また、人流分析・属性分析・AIアシスタントといった各種AI連携も可能だ。

    一方「ConnectIN」は、製品やサービスに直接組み込める通信回線サービスを提供するものだ。

    これまでの月額通信料金のビジネスモデルとは異なり、メーカなどの顧客企業の製品に一定期間の通信料を組み込んで販売することができる。

    つまり、メーカ企業が提供する製品を導入する企業に対しては、KDDIから通信料金を請求しないビジネスモデルだ。

    KDDI、製品やサービスと通信を一体化する「ConnectIN」をデジタルサイネージに導入し運用を効率化
    「ConnectIN」の概要図

    今回、「mooca サイネージ」のデジタルサイネージに「ConnectIN」を導入することで、サイネージ内容の自動アップデートに必要な通信を製品とセットで提供することが可能となった。

    具体的には、「mooca サイネージ」に最長5年分の通信を含めて提供可能とし、製品導入企業によるWi-Fi・モバイルルータの契約や設定、導入後の通信機器の運用管理が不要となる。

    また、導入と同時に、通信によるサイネージコンテンツの自動アップデートが可能となる。

  • サイレックス・テクノロジー、6GHz帯対応産業向けワイヤレスブリッジを発表

    サイレックス・テクノロジー、6GHz帯対応産業向けワイヤレスブリッジを発表

    製造業の現場では、施設の規模や設備配置によって無線環境が大きく異なる。

    例えば、金属製の構造物や大型機械が多い環境では、電波が反射して「マルチパス干渉」が起こり、通信品質が劣化する。

    また2.4GHz帯は同一周波数の電波が干渉しやすく、チャネル混雑や通信遅延が発生しがちだ。

    これに対し、Wi‑Fi 6Eは既存の2.4/5GHz帯に加えて6GHz帯を使用する新世代の規格で、6GHz帯はWi‑Fi専用の周波数として割り当てられているため、従来の帯域と比べて電波干渉や混雑を避けることができる。

    6GHz帯の導入により、使用できるチャネル数が増え、多数の機器が同時にアクセスしても安定した高速通信を維持できるのがメリットだ。

    こうした中、サイレックス・テクノロジー株式会社は、2.4GHzと5GHzに加え、6GHzの3つの周波数帯に対応した産業向けワイヤレスブリッジ「BR-600AX」を、2025年10月15日に発売すると発表した。

    ワイヤレスブリッジは、有線LANポートを持つ機器を無線LANネットワークに接続するための装置だ。既設の製造装置や制御機器など、無線通信機能を持たない機器に後付けすることでWi-Fiネットワークに参加させることが可能となり、工場や倉庫の無線化・スマート化を推進する。

    「BR-600AX」の主な特長は、6GHz帯対応しているほか、サイレックス独自のツリー型メッシュ構成を採用している。これにより、広範囲かつ安定した通信ネットワークを構築することができる。

    また、高速ローミング(IEEE 802.11r)に対応しているため、有線LAN接続された移動体機器でもシームレスな通信を維持する。

    さらに、OEM・カスタマイズ対応で、ソフト・ハード両面での柔軟なカスタマイズが可能だ。

    今後サイレックスは、工作機械メーカや制御機器メーカと連携し、工場内の制御ネットワークにおける無線化ニーズに対応するのだという。

    また、産業分野向けのシステムやソフトウェアと「BR-600AX」を連携させ、無線ソリューションをパッケージ化する計画だ。

    加えて、製品のカスタマイズ性を活かすことで、国内外のパートナー企業とのOEMモデルを拡充し、特定用途向けの専用モデル開発も検討するとしている。

    関連記事:IoTで活用する通信の基本について詳しくしたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
    【初心者向け】IoT通信の仕組みを徹底解剖!基本の仕組みから、用途別比較や7つの重要指標などを分かりやすく解説
    IoT通信の裏側を支える「プロトコル」とは?OSI参照モデルとスマート工場事例で徹底解説

  • ソフトバンク、5G SA向けIoT通信規格「5G RedCap」のネットワーク対応を開始

    ソフトバンク、5G SA向けIoT通信規格「5G RedCap」のネットワーク対応を開始

    ソフトバンク株式会社は、スタンドアローン方式の5Gネットワーク(以下、5G SA)で動作するIoT向け通信規格「5G RedCap」のネットワークの対応を開始し、2025年9月中旬以降に商用サービスを開始すると発表した。

    「5G RedCap」は、3GPP Release17で仕様が策定されたIoT向けの通信規格だ。超高速・大容量通信に特化している5G機能の一部を削減することで、低コスト、低消費電力、小型化を実現している。

    例えば、それほど高速な通信を必要としないセンサやウェアラブルデバイスなどのIoT機器に適している。

    ソフトバンクは今回、5G SAエリアの一部で「5G RedCap」の提供を開始し、順次拡大する計画だ。

    なお、「5G RedCap」を利用するためには、利用の申し込みは不要だが、5G RedCap対応機種が必要で、料金は「5G RedCap」対応機種を利用するための通信サービスの料金プランおよび割引サービスに準ずるとしている。

    関連記事:IoTで活用する通信の基本について詳しくしたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
    【初心者向け】IoT通信の仕組みを徹底解剖!基本の仕組みから、用途別比較や7つの重要指標などを分かりやすく解説
    IoT通信の裏側を支える「プロトコル」とは?OSI参照モデルとスマート工場事例で徹底解説

  • NEC、データセンタ間を接続するWDMネットワークのオープン化に対応したパッケージソリューションを提供

    NEC、データセンタ間を接続するWDMネットワークのオープン化に対応したパッケージソリューションを提供

    近年、データセンタ間を接続する波長分割多重(以下、WDM)ネットワーク環境では、従来の単一ベンダーによる一括提供型システムから、異なるベンダーの製品を組み合わせるオープンなシステム構成への移行が進んでいる。

    この変化は、ネットワーク運用の柔軟性を向上させ、最新技術を迅速に導入できるため、光ネットワークを持続可能なシステムへと進化させることが期待できるが、同時に新たな課題も存在している。

    具体的には、異なるベンダーの機器を選定・統合することによる作業の複雑化や、複数のサプライヤーからの個別調達、WDMネットワークの高度な伝送設計ノウハウが求められるため、自社で効率的に実装する技術的ハードルが高くなっている。加えて、マルチベンダ化により管理業務の負荷も増加していることが課題だ。

    こうした中、日本電気株式会社(以下、NEC)は、データセンタ間を接続するWDMネットワークのオープン化に対応するため、ネットワーク製品の提供から伝送設計までをパッケージ化したソリューションを、通信事業者およびデータセンタ事業者向けに提供を開始した。

    このソリューションでは、従来のWDM光トランシーバ製品に加え、新たに光アンプ製品およびパッシブWDM製品をラインナップに追加した。さらに、効率的かつ信頼性の高い伝送設計の支援も含めて、パッケージ化している。

    NEC、データセンタ間を接続するWDMネットワークのオープン化に対応したパッケージソリューションを提供
    データセンタ間WDMネットワークの概要図(ポイントtoポイント)

    このパッケージソリューションを採用することにより、企業が現在保有するWDMルータ装置以外については、NECの製品をサードパーティ品としてWDMのネットワークに導入することが可能になる。

    加えて、NECが培ったWDM関連製品と伝送設計技術により、高信頼・高性能なネットワーク構築に関する支援も受けることができる。

    これにより、特にデータセンタ間のネットワークシステム選定から構築に掛かるコストは、従来と比較して半減できるとNECは見込んでいる。

    NECは、今後も製品ラインナップの拡充とサポート体制の強化を図っていく方針だ。

  • TGT Technology Global、5Gと衛星IoTのデュアルモード構成を採用したソリューションを発表

    TGT Technology Global、5Gと衛星IoTのデュアルモード構成を採用したソリューションを発表

    クラウド通信サービスプラットフォームのプロバイダーであるTGT Technology Globalは、2025年の世界モバイル通信会議(MWC)にて、「グローバル5Gクラウド通信+衛星IoTソリューション」を正式に発表した。

    このソリューションは、5Gと衛星IoTのデュアルモード構成を採用し、地上ネットワークが利用できない状況では自動的に衛星通信に切り替え、データのリアルタイム伝送を確保するものだ。

    世界350以上の通信事業者と衛星ネットワークを統合し、日本国内から海外の遠隔地域までをカバーしている。

    通信の切り替えは、クラウドプラットフォームを通じて5Gまたは衛星の中から最適なネットワークを自動で選択することで、通信コストを削減し、効率を向上させている。

    導入時には物理SIMカードや専用ハードウェアを必要とせず、クラウド経由でグローバルデバイスを管理することで運用することが可能だ。

    これにより、地上と衛星のネットワークが相互にバックアップとして機能するため、自然災害やネットワーク障害が発生しても中断されない仕組みを構築することができる。

    利用シーンとしては、海上物流・スマート農業・エネルギー監視・災害救援などの分野が挙げられている。

    関連記事:IoTで活用する通信の基本について詳しくしたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
    【初心者向け】IoT通信の仕組みを徹底解剖!基本の仕組みから、用途別比較や7つの重要指標などを分かりやすく解説
    IoT通信の裏側を支える「プロトコル」とは?OSI参照モデルとスマート工場事例で徹底解説

  • Accuver、ローカル5G対応の屋外小型基地局を新発売

    Accuver、ローカル5G対応の屋外小型基地局を新発売

    Accuver株式会社は、4送信4受信(4T4R)アンテナ構成を採用したローカル5G対応の屋外小型基地局「Q-5G Connect」を発売した。

    「Q-5G Connect」は、4T4Rアンテナ構成による高速通信および、RFポートあたり5ワット出力による広範なカバレッジを実現する通信性能と、省スペース設計が特徴の製品だ。

    また、日本のローカル5Gに準拠しており、工事設計認証を取得済みだ。これにより、導入しやすく、将来的な拡張にも対応可能となっている。

    なお、Accuverは、LTEから5G NRに至るまでのスモールセル導入実績を多数有しており、主要キャリアやベンダー製コアネットワークとの接続検証、RF設計、トラブル対応など、無線通信に関する技術力を活かしてローカル5G導入を支援するとしている。

    関連記事:IoTで活用する通信の基本について詳しくしたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
    【初心者向け】IoT通信の仕組みを徹底解剖!基本の仕組みから、用途別比較や7つの重要指標などを分かりやすく解説
    IoT通信の裏側を支える「プロトコル」とは?OSI参照モデルとスマート工場事例で徹底解説